三菱地所は国内不動産大手2社(三井不動産・三菱地所)のうちの一角を担う業界のリーディングカンパニーです。
三菱地所の代表的な事業と言えば、やはり100年以上も前から手掛けている「丸の内開発」が挙げられるでしょう。今や丸の内は日本を代表するビジネス街ですが、1990年代には「漂流」「黄昏」という言葉で形容されるような老朽感漂う町でした。その丸の内を再開発に巨額の投資を行い、活性化したのは他でもなく三菱地所です。
国内のイメージが強いですが、三菱地所は積極的にも海外投資を行っています。そのため、世界で活躍するフィールドがあり、グローバル志向の学生の人気も高いようです。
三菱地所の選考内容とアドバイスについてご紹介します。
選考情報
ES
三菱地所のESでは主に以下のような質問が中心に問われるようです。
・学生時代の最大のチャレンジ(500字以内)
・大切にしている信念・価値観と理由(500字以内)
・入社後どのような仕事をしたいか(500字以内)
三菱地所のES通過率は一般的には高いと言われています。だからといって文字数を埋めて提出するのではなく、このESが後の個人面接などで大切な資料となるため、余裕をもって完成させて周りの人に見てもらった上で提出しましょう。
三菱地所の仕事ではチームワークを求められる場面が多々あります。また、三菱地所は積極的に様々な事業に挑戦しているため、学生にもチャレンジ精神を求めています。
そのため、学生時代最大のチャレンジに関しては、人々を巻き込んで目標を達成したエピソードを選ぶと良いでしょう。
三菱地所のWEBテストは玉手箱で自宅受験型です。
グループディスカッション
面接形態:企業2名 対 学生8人
所要時間:50分
内容:グループディスカッションの面接官は現場の若手社員等が務めることが多いです。また、当日の流れとしては10分間で個人の資料を読み取り、その後40分間で議論をします。
テーマは主に建物を建て替える場面を想定していて、与えられた3つの選択肢の中からどの建物を建てるのが最善の選択かを話し合うものです。
このグループディスカッションの通過率はグループで1人、最高でも2人程度でとても低いものとなっています。ここでは発表を行うことはないため、議論への参加姿勢が評価対象となります。
グループディスカッションでは「人の意見を聞くこと・積極的に議論に参加すること・相手の意見を聞き、自分の意見を発信する」ことを徹底しましょう。
1次面接
面接形態:企業1名 対 学生1名
所要時間:15分
内容:自己紹介、学生時代頑張ったこと、志望動機
対策:1次面接は持ち時間が15分ととても短く、ネガティブチェックの意味合いの強い面接です。
オーソドックスな質問しかされないため、聞かれた質問には端的に答えたり、面接官の目をしっかりと見て落ち着いて話したりすることに注意しましょう。
学生時代頑張ったことという質問に関しては「経験の概要→経験を通じて得たもの」をしっかりと答えられることが大事です。
2次面接
面接形態:企業1名 対 学生1名
所要時間:30分
内容:自己紹介、志望動機、OB訪問をして印象的だった社員は誰か
対策:2次面接は1次面接の倍にあたる30分の個人面接であり、一つ一つの回答を深堀する傾向があります。この面接では人柄と志望度を測っています。
一番大切な質問は志望動機です。「なぜデベロッパーを志望するか→なぜ三菱地所か→入社後どのようなことを実現したいか」などを面接官の納得するように伝える必要があります。
志望動機は他の会社でも通用するものでは望ましくありません。
企業研究やOB訪問をして知り得た情報を交えながら、熱意の伝わる志望動機を作成し、面接官に伝えましょう。
最終面接
面接形態:企業3名 対 学生1名
所要時間:20分
内容:他社の選考状況、入社後やりたいこと、志望度
三菱地所の最終面接は単なる意思確認ではなく、通常の面接です。実際に最終面接での倍率はとても高く、最終面接が鬼門となってきます。
最終面接では志望度が重視されていて、入社する意思が本当にあるかどうか、三菱地所が第一志望かどうかを面接官にしっかりと伝えることが大切です。その際、熱意を伝えるには確かな根拠が必要です。再度志望動機を確認し、内容を深められるところは改善してメンツに挑みましょう。
また、入社後にやりたい仕事がしっかり描けているのも志望度を測るうえでとても大切です。OB訪問をして様々な社員の話を聞き、自分が三菱地所で働いているイメージを持てているかどうかが重視されます。そのため、数ある事業の中から「やりたい仕事→その理由(過去の経験を交えながら)→自分はその仕事に対してどのように貢献できるか」をしっかりと伝えられると高評価に繋がります。
選考のアドバイス
三菱地所の選考では、全段階で「何十年も信頼できる信頼さ」を重視しています。
デベロッパーの仕事では、1つのプロジェクトを何十年もかけて完遂します。その間、プロジェクトのパートナー企業と良好な関係を継続して構築する必要があります。
そのため、面接でも学生の素を重視しています。面接では変にとりつくろったり、形式的な話し方をしたりするのではなく、嘘偽りのない事実・自分の考え・価値観を自分の言葉で話すことが大切です。
また、デベロッパーならではの質問もあります。特に2次面接では「好きな街について」・「丸の内に足りないモノ」などが聞かれるようです。これらの質問には特に答えはなく、自分の意見をしっかりと伝えられることが大切です。
三菱地所の代表的な事業である丸の内は一度、散策してみるといいかもしれません。その感想や、もっと町を活性化するためにはどの要素が必要かを検討すると面接官の心に響く回答となるでしょう。